日産の中古車について

日産は、フランスのルノーグループに属する世界的規模の自動車メーカーです。

日産といえば、スカイラインなどの名車を世に送り出してきた名門メーカーですが、業績の低迷によって1999年からはルノー傘下に入り、カルロス・ゴーン社長の指揮のもと、グローバルな事業展開に注力しています。

日産の事業の主軸は新車の製造ですが、販売については、系列のディーラーが担当しています。日産のディーラーは、かつては日産と合併したプリンス工業時代の流れをくむプリンス店や、チェリー店、さらにはサニー店などを展開してきましたが、その後、販売車種ごとにレッドステージ店やブルーステージ店、全車種を扱うレッド＆ブルー店などのステージネームを冠した店舗ブランド展開を図っているほか、近年ではブルーステージ店やレッドステージ店の枠を超えた、新しいビジュアルアイデンティによる店舗展開も実施しています。

日産の事業の主軸は新車販売であることは言うまでもありませんが、新車販売（乗り換え）に伴って発生する下取り車の取り扱いについては、昭和48年に大阪で日産系の中古車オークションが開設されたのを皮切りに、全国でいくつかの系列オークションが誕生し、下取り車の再流通の場として事業展開してきました。

ただ、これは他の自動車メーカーでも同様の傾向がみられたことですが、新車ほど中古車を重視していたとは言い難い状況でした。

その間隙を縫う形で、ディーラーが下取りした中古車を、自社で商品化するのではなく、中古車部の担当者が顔なじみの中古車専業者に格安で「おすそ分け」したり、USSを始めとする企業系オークションを中心に卸売市場のスケールアップと効率化が図られ、このような先進的な卸売市場を活用する新しい業態として中古車買取専門店が全国に多数展開されるようにもなりました。

日産ディーラー系中古車

また、ディーラー担当者が自社で下取りをせずに、中古車買取専門店で売却するといった構図もみられるようになりましたが、これらの要因のひとつとして、メーカーもディーラーも中古車の値付けをさほど重視しておらず、旧態然とした減価償却ベースの査定価格制度を維持し続けた結果、それを逆手に取る形で、流通相場に即した高い値付けを誇る買取専門業者が台頭したことが挙げられます。

さらに、中古車オークション業界や中古車情報誌の成長が著しくなるにつれ、中古車ビジネスに参入する敷居が大幅に下がったことから、中古車販売店の新規開業が全国的に相次ぐこととなり、安さを武器にした中小の中古車販売店に比べて、ディーラー系中古車は、ディーラーならではの安心感を訴求しつつも価格の高さが目立つ格好となり、販売状況は優位とはいえない状況が続きました。

新車ディーラーにおいても、中古車の重要性が広く認識されるようになり、中古車の積極的な買い取りや商品化に注力するようになった現在では考えられないことですが、実にもったいない話と言えるでしょう。

現在のディーラー系販売店による中古車ビジネスは、かつての状況とは一変し、活気あるものとなっています。

長年築き上げてきた新車ディーラーとしての信頼感が絶大であることに加え、流通相場や小売相場を参考とした的確な価格設定を実施することにより、従来よりも商品車の引き合いが強くなってきています。

日産の場合は、Get-U（ゲッチュー）という中古車在庫登録システムを全国展開しており、約600店もある中古車を取り扱っている店舗の、日産以外の他メーカーの車種も含めた約2万台の在庫から、インターネット経由でお気に入りの一台を見つけることができますし、見積もりをネットから依頼することも可能です。

特筆すべきは保証制度の充実ぶりで、品質に自信のある高年式の高価格帯はもとより、30万円未満の低価格帯にも保証をつけて販売するのが大きな特徴となっています。

まず、「高品質宣言車」は入念な整備やクリーニングに加え、1年間走行距離無制限保証がついているほか、車両本体価格30万円〜50万円の低価格帯の車種についても、1年間走行距離無制限保証がついています。

また、これらの車種は、追加料金を支払うことで保証期間を延長することも可能としています。

さらに、30万円未満の車種についても、3か月間走行距離無制限保証を無料で付帯しており、低予算であっても安心して購入することが可能となっています。

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